高校生ウィーク「アーカイ部」について


「高校生ウィーク」とは

「高校生ウィーク」は水戸芸術館現代美術センターが年に1回、1カ月間行っている教育プログラムです。高校生と同年代(15歳~18歳)の方に現代美術や美術館に親しんでいただくための展覧会無料招待期間として1993年に始まり、20年目を迎えました。

当初、期間中にレクチャー(1995~1998)を行っていましたが、高校生自身が動ける、何度も美術館に通える活動としてコンピューターでポスターや動画を制作する広報プロジェクト(1999~2003)を試みました。そこでは高校生が同じ興味でつながった他校の生徒や世代の違うボランティアなどとの出会いに楽しみを見つけ、さらには自分たち自身でプログラムを発信する姿を見ることができました。

2003年からは無料カフェの活動が始まりました。カフェでは高校生に限らず、来館者や地域の人々、アーティストも加わり、ワークショップなどを実施、さらに多様なつながりとひろがりをもって活用されています。

高校生ウィーク「アーカイ部」とは

高校生ウィークは2013年に20周年を迎えました。この20年の歴史の中で高校生ウィークに関わった方々は、高校生をはじめ、アーティストやキュレーターのような専門家から地域の人々まで、子どもからシニアまで、実にさまざまです。

その関わりのありようも一様ではありません。
ある人にとってはたまたま訪れた美術館の中の無料カフェが、ある他の人にとっては自分の生き方を支えてくれる伴走者のような存在であり、あるひとにとっては自分を批判的に見つめるための場所でもある。そんな高校生ウィークが、果たしてどのような場所であったのかを見つめ直してみたい。―そのような思いから「アーカイ部」は始動しました。

アーカイ部では高校生ウィークの参加者をはじめ、さまざまな専門家、スタッフが協働しながら、高校生ウィークに関わる人々の手によって、高校生ウィークの記録をともにつくりあげていくことを目指しています。

かつて高校生ウィークのカフェを訪れた方、ワークショップに参加された方、ぜひあなたの記憶や物語をアーカイ部までお寄せください。
また、高校生ウィークにこれまで触れる機会のなかった方は、ぜひこのウェブサイトをきっかけに、高校生と美術館、高校生と地域との新たな関係をつくろうとするささやかな試みに思いを馳せていただければと思います。

さまざまな方の手と声でアーカイ部を作り育んでいくこと、アーカイ部を通じてさまざまな方に美術館の試みを知っていただくことで、未来に行われる高校生や美術館の新たな試みのための礎となるようなアーカイブをつくりあげていきたいと思います。

2013年3月
アーカイ部 スタッフ一同


高校生ウィーク「アーカイ部」スタッフ (2014年1月現在)

「アーカイ部」メンバー

青山真也(映像作家)
石田喜美(常磐大学・専任講師)
岡野恵未子(筑波大学・学生)
小森岳史(trixis factory)
猿田郁(公務員)
生天目響子(陶芸家見習い)
根本譲(会社員)
福井彩香(ATMフェイス)
本間未来(CACギャラリートーカー)
ミヤタユキ(アーティスト)
中野詩(水戸芸術館現代美術センター・教育プログラム担当)
森山純子(水戸芸術館現代美術センター・教育プログラム担当)

「アーカイ部」サポーター
石田龍太郎(三国志部)
市川寛也(妖怪研究家/筑波大学大学院・学生)
太田恵美子(高知県立美術館学芸員/石元泰博フォトセンター担当)
桒野晴美(CACギャラリートーカー)
鈴木恵理奈(津田塾大学・学生)
高羽秀美(東京工芸大学・学生)
舘かほる(大阪芸術大学・学生)
田中麻衣子(公務員)
仲田絵美(写真家)