第2回写真部「ポートレート」(3/20)
さあ、今日は写真部はじまって以来の難しいことに挑戦してみます!
水戸芸術館内の来館者に声をかけてモデルになってもらい、スタジオでポートレート撮影するというワークショップ。
初めて会う人たちの中から、自分が撮ってみたいと思う人を探し出し、カフェの中の仮設スタジオまで連れてきて撮影することはできるのでしょうか?
その前に前回のおさらいと宿題の作文発表です。
初めてのセルフポートレート撮影について、その感想や状況説明を綴ったもの、なかにはでき上がった写真から想像して書き上げたという、とても優れたショートショートもありました。
どの文も皆さんに読んでもらいたい素敵な作文ばかりですので、3/29(金)から写真作品と一緒に掲示する予定です。
ぜひお楽しみに。
それではいよいよ今日の本番、ポートレート撮影のはじまりです。
まず、どうやってモデルのスカウティングと撮影を進めていったらいいかのミーティングをします。
もし自分がいきなり知らない人に「写真を撮らせて下さい!」と頼まれたら、どうする?!というシュミレーションから始まり、撮影のプロセスのためのアイディアをみんなで出し合っていきました。
ポートレート撮影とは、他人と自分との接触からしか始まりえない作業です。
だからこそ、その出会いの瞬間を大事にしながら撮影を進めていこう、ということをお互いが確認し合ったところで、いよいよモデルハンティングのスタート。
みんなはこわごわと館内へと散らばっていきました。
私はモデルさんを見つけてスタジオに連れてかえって来るまでに、最低でも1時間はかかるのではないかな、と踏んでいたのですが、
なんと15分足らずで、まず愛ちゃんが男の子を連れて、そして他のみんなもあっという間にそれぞれのモデルさんを見つけて戻ってきました。
元気一杯の男の子や、仲睦まじい親子連れなど、さまざまな来館者のみなさんを、部員たちはどんどん写真に収めていきます。
快くモデルを引き受けてくれたお客さんたちも、ポーズのアイディアを出してくれたり、積極的に撮影に参加して下さいました。
さて、みんなよりも遅れてやっと帰ってきた真樹ちゃん。小学6年生の女の子二人組を連れてきました。
ところがスタジオに入ったものの、片方の女の子が恥ずかしがってなかなか撮影させてくれません。
4月から別々の中学校になってしまうという二人のためにぜひ記念写真を撮ってあげたい、という真樹ちゃんは、時間をかけてその子の気持ちがほぐれるように話しかけます。
なかなか撮影が始まらず、やきもきしながらスタジオの外側で聞き耳を立てて見守る残りの部員たち…。
そして、やっと片方の女の子から「後ろ向きならOK」という承諾を得て、ついに撮影開始。
真樹ちゃんは二人の手をつないでもらうようにお願いして、パチリ!
一人はこちらを向いて満面の笑顔、恥ずかしがりやの女の子は後ろ向きですが、それでも二人の手はしっかりと繋がれていて、とても素敵な記念写真になりました。
そしてスタジオの中で一人奮闘しながら撮影をした真樹ちゃんは、まるでほんとうの写真家のようでした。おつかれさま!
前回のセルフポートレートに引き続き、今日は、初めて出会う人の「ポートレート」を撮影した部員たち。
これで各自2つの作品が完成しました。
今日の撮影について作文を書く宿題も出され、次の最終回ではこれまで撮影してきた作品と作文を展示する作業を行います。
みんなの制作の結果をどうぞお楽しみに!
書き手:松本美枝子(写真家、写真部顧問)
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